-
ウェーブガイドを使ったデスクトップ小型2wayスピーカーの製作 - 過去記事一覧
- ユニットの検討とウーファーのT/Sパラメータの測定
- パッシブラジエータ型のエンクロージャーの設計
- エンクロージャーの組み立て
- Near Field測定とパッシブラジエータの調整
- Far Field測定とクロスオーバー周波数の検討
- クロスオーバーネットワークの設計
- ネットワークボードの作製
- エンクロージャーの塗装とネットワークの組み込み
- 最終測定と試聴
- 実測値とのズレの原因を調査
試聴の感想でも記載した通り完成したスピーカーの奏でる音には満足したのですが、音量を上げると板厚15mmのエンクロージャーではやはり箱鳴りが気になります。そこで今回は金属板で補強を行い、またウェーブガイド部分にパテを盛ることで対策します。
部品の制振
まずはパッシブラジエータやターミナルカップにオトナシートを貼って少し制振を行います。両方とも薄板の部分が多いため多少なりとも改善されれば良いのですが。
エンクロージャーの補強
続いてエンクロージャー本体の補強を行うため、アルミ板(t=3)を貼り付けます。現在製作中のスピーカーと同様にアルミ板にはオトナシートを貼って接着しました。
新作のエンクロージャーとは違い、エンクロージャーが小さくてネットワークボードを入れるスペースがタイトです。そのためネットワークボードを入れるマージンを残しての貼り付けとなり、エンクロージャーの側面は小さな補強板の追加にとどまっています。
接着には3M Scotchの接着剤を使いました。臭いがあまりないので室内でも作業しやすかったです。少し粘性があるのでヘラで薄く伸ばす必要があります。
念のため定在波に影響でないかはシミュレーションで確認しましたが、内寸が5mmほど小さくなるくらいではほぼ影響はありませんでした。
ツィーターのウェーブガイド部分を補強
Dayton Audio ND25FW-4のウェーブガイド部分はプラスチックで薄いため、遮音性に少し不安があります。そこでパテを盛ることにしました。
ウェーブガイドの裏に単にパテを盛るとエンクロージャー内部が汚れたり、ツィーター自体が取り外しにくくなったりすると思ったので、アクリルパイプと円板を使ってパテを充填するケースをつけることにしました。
外径74mmのアクリルパイプをウェーブガイドの裏にエポキシ接着剤で貼り付けて、そこにパテを充填します。最後に円板を押し付ければパテの粘着力で固定されます。
パテはX(旧Twitter)でおすすめしていただいた未来工業 高比重パテを使いました。大きさのわりにずっしりしていて制振効果が高そうです。パテは1個で2台分をまかなうことができました。
次回の記事
エンクロージャーで気になっていた部分の補強は終わったので、次回はクロスオーバーネットワークを改修したいと思っています。