工作とかプログラミングとか

作った物について書きます

タカチHITケースのパネルをミスミmeivyに発注

最近はタカチのHIT23-7-18ケースを愛用しているのですが、パネルは単体では販売しておらず入手できません。

しかし加工に失敗したときや後から構成を変えたくなったときに新品のパネルが欲しくなります。

ミスミのmeviyでオーダーメイドの板金加工ができると聞いたので、そのサービスを使って試しにパネルを製作してみることにしました。

3D CADで図面を描く

ミスミのmeviyに発注するには3D CADで描かれた図面が必要になります。そこで個人利用なら無償で使えるAutodesk Fusion360を使ってモデルを作ることにしました。

Fusion360には板金加工用にシートメタルの作成ができる機能があるので、それを使ってパネルのモデルを作りました。

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3Dモデル

パネルはアルミ製でアルマイト処理をしたいです。アルマイト処理をするためには吊り下げ用の穴が必要ということだったので、電源スイッチを取り付ける穴を開けておきました。

このパネルを1枚、製作を依頼すると3000円程度でした。

出来上がり

1週間程度で物が届きました。

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届いたパネルと元のパネル

上が元のタカチのケースに付いていたパネルで、下が今回製作してもらったパネルです。

ヘアライン加工の有無が違います。取り付けた感じではヘアライン加工無しでも特に気になりませんでした。若干落ち着いたデザインになります。meivyで表面加工まで指定できるのかはわかりません。

元のパネルは厚みが1.5mmだったようです。1mmかと思って、そう指定したところ少し薄くなってしまいました。次に発注するときはもう少しサイズ調整します。

まとめ

新たにケースを買うよりはパネルを作った方が安いですし、自分では綺麗な加工が難しい角穴などを開けてもらえることを考えると良いと思いました。

パワーアンプの電源回路を検討

パワーアンプの製作を考えているので、電源回路にどういったものを採用するか検討してみました。

出力電圧は15V前後、電流は1Aくらい流すことを想定して、3段ダーリントン接続の電源回路をLTSpiceでシミュレーションしてみました。

特に矩形波を流したときのリギングの状態は見ておきたいので、その点を主にシミュレーションします。

負荷として15Ω抵抗と0-8Vで振幅する500Hzの矩形波を接続した状態を想定します。出力のコンデンサは1000uFとしました。

リップルフィルター回路

まずトランジスタによるリップルフィルターを検証してみます。単純な回路で負帰還はかかっていません。

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回路

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出力波形

0.04Vのリップルでした。

上記と同等の回路でドライバー段のトランジスタをPNPトランジスタに変更してインバーテッドダーリントン接続にした回路も試してみました。

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回路

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出力波形

リップルは0.001Vとかなり良くなりました。ただ少し波形にひげが出てしまっています。

負帰還をかけた回路

いつも基板を使わせてもらっているお気楽オーディオさんのディスクリート電源Type-Sの回路を試してみます。

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回路

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出力波形

リップルは0.00012Vと1桁小さくなりました。この回路も少しひげが出ていますが、とても小さい値で0.00002V程度です。

カニさんのブログに載っていた通電してみんべさん・Sさん式電源改の出力をダーリントンに変更した回路もシミュレーションしてみました。

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回路

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出力波形

この回路はさらに小さいリップルで0.00002Vです。1/6になりました。ひげはリップルの1.5倍くらいの大きさで0.00003V程度です。

感想

4つの中ではカニさんのブログの回路が最も優秀な結果でした。

ただ3段ダーリントンで負帰還をかけた回路は発振しやすく、出力のコンデンサを減らすと発振してしまったりする状態でした。負荷のかかり方によっては発振してしまうことも考えられます。

電力増幅段の電源としてはリップルフィルター回路でも十分にリップルを減らせていると感じました。安定していて負荷による発振もあまり無さそうです。

電圧増幅段にはよりリップルの少ない電源を用意したいものの電流はそこまで必要ないですし、負帰還をかけても安定しやすい2段ダーリントンで回路を構成するのが良さそうです。

PCM1795 DACのケースを新調

きっかけ

PCM1795搭載DACの電源周りを強化してケージング - 工作とかプログラミングとかで製作したDACですが、機能のわりに筐体が大きくなってしまいました。

特にWM8741を使ったDAC+電流帰還パワーアンプを製作 - 工作とかプログラミングとかが、かなり密度高くコンパクトにケージングできただけに、より一層そう感じるようになりました。

そこで同じケースを使ってPCM1795 DACをもっとコンパクトにまとめようというのが、今回の工作です。

電源周りの強化は前回のでうまくいった感じがあるので、そのあたりの構成は変更せずに小さくまとめることを目指します。

基板配置の検討

WM8741 DACと同じく、タカチのHIT23-7-18SSを使うことは決定です。

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基板のパズル

今作はパワーアンプを内蔵せずにDAC単体なので、かなり余裕があります。これなら楽に組み込めそうです。

DAC基板にはオペアンプを交換して楽しみたいと思っているので、上部を空けておきます。

構成

電源部

  • 3.3V DACデジタル部用 : LT3080電源基板(お気楽オーディオキットさん)
  • 5V DACアナログ部 + ±15Vアナログ部用 : Type-F電源基板(お気楽オーディオキットさん)
  • トランス: デジットのトロイダルトランス HDB-12(8V)

DAC

  • ISO2704(お気楽オーディオキットさん)
    • iPadをカメラコネクションキット経由で接続して音楽を聴けるようにUSB入力をつけました。

PCM2704のHOSTピンをLOWに設定することでデバイス消費電力を100mAに設定できます。そうするとカメラコネクションキットに接続してもエラーが出なくなります。

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HOSTピンをLOWに設定

  • DAC1795-1.5(お気楽オーディオキットさん)
    • OPアンプ部分は今後交換する予定ですが、暫定で前回のときに好感触だったMUSE8890を搭載しています。

組み立て

1段目を取り付けます。トランスの8VのラインはDACの5V, 3.3V用電源の2箇所に分配するので、端子台をつけて、そこから配線できるようにします。

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1段目を取り付けた写真

Type-F電源基板をトランスの上に取り付けて、動作確認に必要な配線まで終わらせた状態が次の写真です。

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2段目を取り付けて動作確認

何度も鳴らした基板なので配線さえ間違っていなければ正常に音が鳴ります。動作確認は問題ありませんでした。

前回のときとは異なり今回は液晶ディスプレイをつけません。代わりにボリュームとサンプリングレートの表示はLEDで行います。

ボリューム表示は、お気楽オーディオキットさんのLED表示基板をそのまま使います。

サンプリングレート表示についてはPICのみの頒布なので、基板は自作する必要があります。配線が汚いですが、チップLEDと頒布のPICを使って表示基板を作りました。

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サンプリングレート表示基板の製作

チップLEDを単に並べるだけだと、ケースに組み込んだときに点灯しているLEDの隣まで光が漏れてしまい、どこが点灯しているのかわかりにくいという問題がありました。その問題を解決するために、チップLEDの間に小さい銅板をはんだ付けして固定し、セパレーターとして機能させました。これで隣が光って見えるということはなくなりました。

完成

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ケース内部

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外観

トグルスイッチは入力切り替え(USB or 光デジタル)とDACチップ内部のフィルター切り替えです。

7セグLEDで表示しているのがボリュームで、右上のLED列はサンプリングレートを表示しています。

7セグLEDそのままだとアルミパネルと色が合わないため、ハーフミラーのアクリル板をつけました。高級感が出て良い感じになりました。

おわりに

もともとこのDAC基板が入っていたケースは、たくさんの基板を使うようなDACを作るときに使えると思うので、その時までとっておきます。

PCM1795 DACのI/V変換・LPFのオペアンプディスクリートで組んだオペアンプ基板に交換しようかと思っていますが、またそれは別の記事でやります。

このDACを組んだことで、久しぶりにWM8741を使ったDAC+電流帰還パワーアンプを製作 - 工作とかプログラミングとかとは別のアンプで音楽を聴いたのですが、WM8741のパワーアンプ部分はとても良い音だということを再確認しました。そんなに音量を上げて聴いていないですが、重低音域の量感にかなり差があります。

これからも単体DACを組むことはあると思うので、パワーアンプ部を分離するか、新しいパワーアンプを組みたいと思いました。

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