工作とかオーディオとか

作った物について書きます

ROHM BD34301搭載DACのケージング

前回の記事でTHD+Nなどの数値について測定を行いました。

現状でできることはやり終えたのでケージングして試聴できる状態にまで作り上げます。

DAC基板の変更内容

前回の記事から特性の改善を狙っていくつか変更した点があるのでまとめておきましょう。

  • DACデジタル電源ラインとDACアナログ電源ラインにフェライトビーズを追加。
  • アナログ部のチップ抵抗をnabeさんのおすすめ抵抗にした。
    • I/V抵抗には1/4WのPLT0805を使用。
    • それ以外はRT0603。
  • I/V変換用のオペアンプの電源ラインに積セラコンを追加。ROHM BD34301の評価ボードを参考にした。
  • 差動合成用のオペアンプの出力にZobelフィルタと出力抵抗(100Ω)を追加。
    • これは高速オペアンプへの差し替えをしやすくするため。

再度Cosmos ADCでの測定を行いましたが、差が出ませんでした。自分のmacOS + REWの環境ではサンプルビット数が24bitまでしか設定できず、32bitでの測定が行えなかったのが原因かもしれません。

トランスのケースの製作

今作ではDAC + 電源回路とトランスを別筐体とすることにしました。

以前に作ったTPA6120ヘッドホンアンプのような見た目にしたかったので、タカチのHITシリーズを使いたかったのです。

ただこのケースは最も大きなものでも内幅が203mm程度と小さくて、トランスを入れると基板との距離が近くなってしまうためハムノイズがのってしまわないか心配でした。

そこでトランスだけ別ケースに分離することにしました。手元にタカチHENシリーズが余っていたのでそれを流用します。

トランスのケージング

トランスにはお気楽オーディオキットさんで頒布されているRA40 Rコアトランスを使用しています。

ACラインのノイズフィルタとしてPROSTさんのノイズフィルタ基板も入れてみました。

DAC本体との電源ケーブル部分には七星科学研究所のNJCシリーズのコネクタを使っています。このコネクタは定格電流も大きくてケーブルをネジ止めで固定できるので安心感があります。

フロントパネルの製作

フロントパネルとリアパネルはまたmeviyで板金加工を依頼しました。フロントパネルは1.5mm厚のアルミ板を2枚重ねることでHITケースに入れたときにフラットな面となるようにしています。

meviyから届いたフロントパネルを組み立て

フロントパネルの裏面は板金加工してもらってLCDを保持するコの字型のフレーム構造になっています。これでLCDを固定してアクリル板をつけるとフラットな面になります。

フロントパネルの裏面の加工

LCDの固定部分

正面から見たフロントパネル

リアパネルの製作

リアパネルは特にこだわりポイントは無くて、必要なコネクタなどをつけているだけです。ケースが小さめなので窮屈な配置となってしまっています。

リアパネル(外側)

リアパネル(内側)

I2S信号をHDMIポート経由で送受信するための基板の固定方法は悩んだのですが、サンハヤトの基板垂直取付用ブロックを使うとうまく固定できることがわかりました。

ケース本体への基板の組み込み

ケース本体は2段構造として、1段目に電源基板とUSB DDC(Combo384)、2段目にDAC基板本体を配置しています。

電源基板を1段目に配置

1-2段目の間にはアルミ板を挟んでいるので、電源基板の熱が直接DAC基板にあたることはないようにはなっています。

内部スペースの関係でアナログ部の電源として使っている以前の記事で作った定電圧基板とUSB DDC用のアイソレータ基板をともに縦に配置しました。

DAC基板を2段目に配置

完成

各インターフェースが正常に動作することを確認して完成です。

動作中の様子

すっきりとした音で帯域のバランスが良いDACです。見た目も気に入っており、我が家のメイン機となりそうです。

I/V変換のオペアンプの選定

測定時にはオペアンプにOPA134を使っていましたが、音質的にもっと良いものがあるかもしれないので、使用するオペアンプを検討します。

I/V変換に使うオペアンプTIのPCM1704の高性能化テクニックを見ると、スルーレートは29V/μs以上のものが理想的には必要で、セトリングタイムは0.5μs程度が必要とのことです。

高速なオペアンプを使うと発振もしやすくなりますし、上記の条件を満たすものの選択は難しいです。手持ちのものから選ぶとスルーレートが35V/usあるMUSES03Dくらいしか選択肢がありませんでした。データシートにはセトリングタイムの記述がないため、その条件は満たせているかわかりません。

MUSESシリーズのオペアンプは以前にヘッドホンアンプを製作した時に聴き比べしており、良い結果が得られていることから、MUSES03DをI/V変換に使うことにします。

差動合成のオペアンプの選定

次は差動合成・LPFに使うオペアンプです。これは手持ちのオペアンプを聴き比べて選定することにします。

オペアンプ 個人的な評価ランク: 感想
OPA134 C: ボーカルが平坦に感じる。バランスは低音が少し強い。
OPA1611 C: 低域はしっかり出ているが少しよどんでいる。声が聞き分けにくく、少し奥まっている感じはあり、伸びが足りていない。
OPA1655 A: ギターが少しふっくらしているが美しい響き。声の息遣いが良くわかるが分離はあまり良くない。
OPA1641 A: 音の粒立ちがはっきりしている。ボーカルがしっかり伸びる。帯域のバランスがとても良い。
THS4631 S: 弦楽器の響きに脈動感がある。ボーカルが前に出てきて高音まで伸びている。高音が強く感じるが、重低音は少し控えめ。
THS4601 S: 弦楽器の響きが少しゆったりしているが美しい。帯域のバランスが良いが、THS4631と比べると少しボーカルは奥まっているように感じる。
THS4061 B: 弦楽器の響きが美しく、ボーカルはよく伸びている。低域は少し軽い。聴き疲れしずらそうなバランス。
やなさん KタイプDCアンプ縦型基板 A-: 優しさを感じる音。音の分離がいい。ただちょっとかすれを感じるか。低域は弱め。
やなさん LH0032ディスクリートアンプ縦型基板 A+: 弦楽器の響きが本物らしさを感じる。帯域のバランスが良いが重低音があまり出ていない。音の分離がいい。

これらの結果から、帯域のバランスの良くて聴き疲れしないTHS4601を選択することにしました。ただ正直なところTHS4631もかなり良い音を出しており、この2つは甲乙つけにくい感じでした。

今後の予定

そろそろ発注した木材も届くと思うので、これから小型スピーカーの製作が忙しくなりそうです。

オーディオ機材が充実してきており楽しくなってきました。

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