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Wavecor & SEASのユニットで作るバスレフ型2wayスピーカー - 過去記事一覧
- 設計方針とユニットの選択
- エンクロージャーの設計
- エンクロージャーの組み立て
- Near Field測定とFar Field測定
前回の記事でFar FieldおよびNear Field測定が終わりましたが、ツィーターのDIを見ると3〜4kHzの帯域に乱れがあるのが気になっていました。
今回はその点の改善を狙ってエンクロージャーに多少の修正を入れつつ、ツィーターを変更してみます。さらに塗装を仕上げます。
エンクロージャーの修正
シミュレーション結果を見るにディフラクションが指向性の乱れにつながっているという仮説があったため、エンクロージャーのエッジの面取りを2mmほど大きくしました。
さらにツィーター穴の部分に切り欠きを作り、深さも少し深く加工して他のツィーターも装着できるようにしました。
エンクロージャーの追加補強
エンクロージャーの追加の補強として、金属板の接着されている部分に対して寸切りボルトを使って左右の側板にテンションをかける方法を採用してみました。これは以下のサイトで行われていた方法です。
エンクロージャーの塗装
エンクロージャーの仕上げに入ります。塗装は、突板を貼り付けてからポアステイン塗布を3回、シーラー塗布を4回、ウレタンニス塗布を2回行いました。この仕上げ方は前作とほぼ同じです。慣れてきたおかげか、前作よりもムラが無くきれいに仕上がったと思います。
見た目も前作と似ていることから、今回のプロジェクト名はSummer Tanager(ナツフウキンチョウ)としました。前作はScarlet Tanager(アカフウキンチョウ)でしたので、フウキンチョウつながりです。両方とも赤がきれいな鳥で見た目の印象があっているかなと思います。
背板も塗装して部品を取り付けました。背板に使った突板は他で使ったものとは買った時期が異なるのですが、少し濃いめの色となっていて味のある良い色になりました。
ツィーターの変更
前回の測定で装着したツィーターはWavecor TW030WA09でしたが、もう少し指向性の狭いツィーターを使うとディフラクションの影響を抑えられるのではないかと思い、候補としてSEAS 27TBCD/GB-DXTをあげていました。
両方のツィーターの測定結果が以下のサイトに掲載されています。比べてみると27TBCD/GB-DXTの方が軸外の減衰量が大きいようです。
27TBCD/GB-DXTはデータシートを見ると25kHz付近にかなり大きなピークが存在しており、これが音色に影響を与えそうではあります。
ただ実際の音を聴いたことはなくて興味はあるので、今回はこのツィーターに変更してみようと思います。
構成としては以下のサイトと同じようなものになりそうです。ウーファーユニットのインピーダンスは違うものにはなります。
スピーカーユニットの取り付け
ウーファーのWavecor WF152BD05とツィーターのSEAS 27TBCD/GB-DXTを取り付けて完成です。スピーカーユニットの黒が映える赤いエンクロージャーになりました。
次回の記事
次回は再度Far FieldおよびNear Field測定を行います。