工作とかオーディオとか

作った物について書きます

Scan-Speak Discoveryシリーズで自作2wayスピーカー - ユニットの選定

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きっかけ

自作2wayスピーカーのネットワーク回路をシミュレーションして作り直す - 工作とかオーディオとかの記事で新ネットワーク回路を検討していると、最近のスピーカーユニットはデータシートで見るだけでも性能が向上していることに気付きました。

この2wayを作ったのはもう10年も前になります。新規に2wayスピーカーを製作したい気持ちになってきました。

次に作るなら音質の良さに定評のあるScan-Speak製のユニットを使ったものにしたいという思いがあります。昔からのあこがれのメーカーです。

価格面を考えて、もっとも安価なDiscoveryシリーズの中からユニットの選定を始めました。

ウーファーの選定

スピーカーボックスはブックシェルフ型として、スペースの関係で8リットル以内に収めたいと思っています。

その条件を考えると使える口径は12cmか15cmになります。

15cmだとユニットのスペック次第では8リットルを超えてしまう可能性もありますが、低音域を伸ばせるのでまずは15cmで検討していきます。

またインピーダンスパワーアンプから見たときに8Ωの方が扱いやすいだろうということで、その条件で絞ります。

そうすると以下の2つが候補になりました。

2つのユニットをデータシートで比べると以下の差があります。

  • FsとQtsに差はほぼない
  • Vasは15W/8424G00が14.5Lに対して15W/8434G00が12.8L
  • どちらも200Hz-2kHzまでフラットな特性
  • 高域のブレークアップは15W/8424G00の方が小さい

今回はサイズ制限があるため、なるべく小型にまとめられるユニットを選びたいです。

FsとQtsがほぼ同じであるならVasの値が小さい方が小型なエンクロージャーにできるので、15W/8434G00を選択します。

高域のブレークアップが強めなのはネットワーク回路を工夫して処理しましょう。

15W/8434G00はEllam-Discovery-15のように製作例が存在したため、ネットワーク回路などを参考にできる点も良いところです。

また以下の本にも作例の紹介があります。

ツィーターの選定

15W/8434G00は、旧Vifa製のユニットをScan-Speakが調整したもののようなので、Tymphany(Peerless / Vifa)製ユニットと組み合わせるのが、音色が合いやすいのかもしれません。

選択したウーファー15W/8434G00の使用例を見ると、旧Vifa製のリングラジエーター型のツィーターと組み合わせたものが多くみられます。

リングラジエーター型のツィーターは、40kHzまで伸びたレスポンスを持ち、軸上では20kHzまでほぼフラットという抜群の特性を持っています。弱点としては指向性が狭いことがあげられます。

上記ユニットのダブルマグネット版もあります。

Fsが440Hzと低くなり、能率も2dB程度上がっています。代わりに減衰し始める周波数が2kHzと高くなっており、8kHz〜15kHzあたりのレベルが少し低い状態にはなっています。

特性で選べばR2604/832000を選択するのが、素直で扱いやすそうです。

悩む点としては、ツィーターとウーファーのタイムアライメントを揃えるために傾斜バッフルを導入すると、リングラジエーター型のツィーターの指向性の狭さが効いてきて、高音域が落ちる特性になってしまう可能性があるところです。


別のTymphany出身のユニットを探すと以下のものがあります。

こちらは一般的なソフトドームのツィーターです。Peerless時代から歪みの少ないツィーターとして定評があったようです。

リングラジエーター型のツィーターと比べると、SPL特性のフラットさは負けますが、軸外での特性も良く傾斜バッフルにしても問題なさそうにみえます。

このツィーターの評価は高く、Studio-101-mkIIの中で、

I've praised the D2608/913000 tweeter before, and this tweeter in terms of quality belongs in one of the higher categories among ScanSpeak tweeters.

と述べられているようにワンランク上のシリーズのウーファーと組み合わせた製作例が出てくるほどです。


Tymphanyのユニットにこだわらず、傾斜バッフルにしても特性が問題なさそうなツィーターを探すとD2604/833000も候補になります。

このツィーターは15kHz〜25kHzあたりに大きなピークがあり、扱いづらそうな印象を受けました。

ただ、軸外SPL特性では30°であっても、なんとか20kHzまである程度の音圧を維持しており、軸外で聴くことが多い場合は候補になりそうです。

今回の用途では軸外で聴くことはあまり重視しておらず、また傾斜バッフル & デザインアクシスを考慮してもピークのあたりの調整が大変そうなので、候補から外します。


これまでの検討結果からツィーターの候補は

に絞られました。

今回のエンクロージャーでは、

  • 傾斜バッフルによるタイムアライメントの調整
  • デザインアクシスを考慮した設計

を目指したいと考えています。その点から軸外特性を重視し、D2608/913000を選択することにしました。

R2604/832000も非常に特性が良く、リングラジエーター型特有のキレのある高音という評価も気になっています。将来的に別作品で使用することになるでしょう。

次に続く

今は届いたウーファーのブレイクインを行っています。48時間くらいかけて行う予定です。

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その間にどんなエンクロージャーにするのか考案中です。

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