きっかけ
ユニットの選定 - Scan-Speak Discoveryシリーズで自作2wayスピーカー - 工作とかオーディオとかで新しいスピーカーの製作を行っています。
スピーカーの各種測定にはシングルエンド出力のパワーアンプが必要なことがわかりました。
現在所持しているパワーアンプはBTL出力のものばかりで、シングルエンド出力のものが無かったので、製作することにしました。
構成
測定等に用いるだけなので、1入力1出力のシンプルな構成にします。
ボリューム調整ができた方が何かと便利だと思うので、電子ボリュームを組み込みました。
あまりパーツにはこだわっておらず、手持ちの部品で作りました。
電子ボリューム部
- トランス: RS PRO 15VA 18V トロイダルトランス
- 電源基板: Non-NFB TYPE-K電源基板 (お気楽オーディオキットさん)
- 電子ボリューム基板: EVC1972 (お気楽オーディオキットさん)
パワーアンプ部
スピーカーの測定やブレイクインで使うので、保護回路が充実しているLM3886を使って構成しました。
- トランス: RS PRO 30VA 15V トロイダルトランス
- 電源基板: シンプル電源基板 (お気楽オーディオキットさん)
- アンプ基板: RenewLM3886-A,B (お気楽オーディオキットさん)
基板配置の検討
コンパクトな方が取り回ししやすいのでケースにはいつもどおりタカチのHIT23-7-18SSを使います。
トランスや基板の配置を検討していきます。
RenewLM3886基板は左右対称になっており、ケースの左右に配置するのが放熱性や取り回しの面から良さそうです。
今回のケースの大きさでは、その配置を実現するのは難しそうでした。
RenewLM3886基板自体を左右のヒートシンクにつけて縦の配置にすれば収まったかもしれません。ただすでにLM3886を固定してしまっており、取り外すのが大変そうだったので、その配置にはしませんでした。
最終的には以下の配置にしました。
せっかくのRenewLM3886基板の左右対称構成を活かせていませんが、負荷をかけるような使い方はあまりしない想定なので、この状態で製作に入ります。
組み立て
電子ボリューム部分を先に組み上げて動作確認し、続いて片チャンネルのアンプ部分も装着しました。
オシロスコープで波形の確認をし、実際にスピーカーに接続してノイズ等がないか確認しました。特に問題がなかったので、もう片チャンネルの配線をしていきます。
残る電源部分の配線とケースフロントパネルの加工を行って、組み上げたのが以下です。
配線がごちゃごちゃしてしまっていますね...
完成
PCM1795 DACのケースを新調 - 工作とかオーディオとかで見た目が良かったハーフミラーのアクリル板を使う構成を採用しています。
また今回初めてIRリモコン対応にしてみました。リモコンが使えると手を伸ばさなくても調整できるので便利ですね。
おわりに
取り回しのしやすいコンパクトなサイズに収めることができました。
こちらのアンプを使ってウーファーのブレイクインなどを行っていきます。
さらに小型化
(2022/01/19) DC/DCコンバータを使ってさらに小型化したバージョンを製作しました。