スピーカー測定用LM3886パワーアンプの作り直し

スピーカーを測定するために製作したLM3886パワーアンプはウーファーのブレークインに使って負荷をかけてしまったためか、ノイズがのるようになりました。

無音時でもツィーターの測定などでは気になるレベルでノイズがのるため、測定には利用できません。そこで作り直すことにしました。

FarField測定で測定用のパワーアンプを持ち運ぶことがあるため、できるだけ軽く小さい方が良いでしょう。

そこで前回の記事で製作したDC/DCコンバータ電源を使って作りました。

全体構成

構成としては

となります。前バージョンでは電子ボリュームを使っていましたが、単なるボリュームで十分なため今回は使用しません。

ケースは小型・軽量化のためタカチHIT13-5-13SSを使います。前バージョンと比較して半分以下のサイズです。

内部構成

電源部

電源部は前回の記事で作ったものをそのまま利用します。この電源のおかげでこれだけの小型・軽量化が実現できました。

LM3886基板を組み込んだ内部

LM3886基板はオークションで入手した小型の基板を使っています。データシートの回路と比較して以下の点を変更しました。

  • ゲインを13倍(1kΩ+12kΩ)に変更
    • 電源電圧が11V程度であるため最低ゲインの10倍あれば問題ない。最低ゲインまで下げるのは不安だったのでこの値とした。
  • 入力抵抗を12kΩに変更
    • 帰還抵抗の値と揃えるべきらしい
  • Zobelフィルタを5Ω+0.22uFに変更

測定にはステレオアンプである必要はなく、モノラル構成で良いのでLM3886は1つだけ使います。

外観

レタリングを入れたパネル

ケースのパネルにはレタリングを入れてみました。10年以上前に購入したサンハヤトのレタリングシートが残っていたので、それを使っています。もう廃番になっていて売ってないみたいですね。

レタリングシートはそのままでも結構丈夫だったので保護剤は付けずにそのままにしています。

ケースを組み立てた状態

パネルを組み込んで配線して電源を入れたところです。ノイズもほぼ無く非常にクリアな音が鳴っています。

完成形

天板を取り付けて完成です。レタリングするだけで製品っぽい仕上がりになりますね。これから作るものにもレタリングは入れていこうと思います。

おわりに

すでに2wayスピーカーの測定に使い始めています。小型軽量にできた上に見た目も気に入っていて満足度が高いものができました。

このアンプを使ってScanSpeak 2wayの再測定を行い、ネットワーク設計に入っていきたいと思っています。

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