年明けから子供の頃以来のミニ四駆にハマってしまい、前回の記事から間が空いてしまいました。ギミックを製作するためにジグをいくつか作成しているので、そのあたりの話を記事にしても良いかなとは思ってはいるものの、ニーズがあるのかわからないのでどうしようかなーというところです。
VZシャーシに戻したGRヤリス。フロントはATスラダン、リアは1軸アンカー+スラダン。 #ミニ四駆 pic.twitter.com/RApORJHMGe
— みや (@mia_0032) 2024年6月12日
まだまだ改造したい点はありますが、スピーカーの方も進めていきます。前回の記事ではエンクロージャーのシミュレーションまで終わりました。
今回はディフラクションや定在波のシミュレーション、エンクロージャーの詳細な設計を行います。
ディフラクションのシミュレーション
今回のエンクロージャーもなるべく小さくということで、あまりバッフル板のスペースに余裕はないのですが、幅については多少の変更はできます。ツィーターやミッドレンジのディフラクションのシミュレーションを行い、影響が小さくなるバッフル幅を探します。デザインアクシスにはツィーターとミッドレンジの中点を設定しました。
まずはツィーター(Wavecor TW022WA09)の方のシミュレーションを行います。変化がわかりやすいようにエッジ丸めは無しとしてバッフル幅を変えた場合の結果が以下です。バッフル幅は160mmあると4.5kHz付近のディップがだいぶ浅くなっていることがわかります。
バッフル幅 140mm | バッフル幅 150mm | バッフル幅 160mm |
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次はミッドレンジ(Wavecor FR085CU03)側のシミュレーションです。先ほどと同じ条件の結果が以下です。こちらについてはそれほど大きな差はありませんが、3kHz付近のディップが小さいバッフル幅140mmが扱いやすいかもしれません。
バッフル幅 140mm | バッフル幅 150mm | バッフル幅 160mm |
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両者で適するバッフル幅が異なる結果となりました。どのあたりでミッドレンジとツィーターをクロスさせるかによりそうではありますが、それはまだ予想できていないので変化の大きかったツィーター側の結果を優先し、バッフル幅は160mmとしましょう。
エンクロージャーの詳細設計
前回の記事から、ミッドレンジのエンクロージャーは1.5リットル程度、ウーファーの方は4リットル程度+ネットワークボードの容積を確保する必要があります。その条件をふまえた上で背板を取り外せるように構成したのが以下の設計です。
ミッドレンジ+ツィーターは密閉箱としてウーファー側のボックスとの境界にターミナルをつけることでネットワークボードとの接続を行う設計としました。図面には入れていませんが、ディフラクションの対策として組み立て後にバッフル板を斜めに削る予定です。
エンクロージャーサイズは幅160mm, 高さ316mm, 奥行き240mmとなりました。前作の幅を小さくしたくらいのサイズ感なので、3wayとしてはかなり小さいサイズになるのではないかと思います。
今回から3D CADとしてSOLIDWORKS for Makersを使い始めたので、慣れてなくて時間がかかってしまいました。最終的に図面をPDFにして出力したい用途にはSOLIDWORKS 、3Dデータだけ必要な作業はFusion 360と使い分けていけたらと思っています。
定在波の確認
上記の設計としてミッドレンジ側のエンクロージャーの定在波の周波数をシミュレーションで確認します。3方向の定在波の周波数がずれているので問題なさそうです。
ウーファー側はL字型のエンクロージャーなのでどうシミュレーションすべきかわからないですが、簡易的なシミュレーションとして直方体に引き延ばしたような場合としてシミュレーションを行いました。クロスオーバー周波数が400Hzくらいとすれば奥行き方向の定在波に気を付けるだけでよさそうです。
次回の記事
図面の最終チェックが終わったら発注して、板材が届けば組み立てに入ろうと思います。加工も含めて時間がかかるので、このスピーカーの次の記事はしばらく先になります。