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【ミニ四駆】片方向AT連動フロント提灯の構造とメリット・デメリット

3月1日に行われた「おもちゃのおかざき」の月例大会(オープンクラス)にて、発売以来セッティングを続けているMEシャーシで準優勝することができました。

今回は、約1年間にわたり私のセッティングの定番となっている「片方向AT連動フロント提灯」について解説します。一言で表すと、提灯からATへの連動はあるが、ATから提灯への連動はないギミックです。

片方向AT連動フロント提灯とは

現代のミニ四駆におけるフロント提灯(制振ギミック)は、よく見られる構成としては2種類あります。ひとつは提灯の開きとフロントローラーのスラスト角を連動させる「AT連動提灯」、もうひとつはフロントATと提灯が独立して稼働する「非連動提灯」です。

「片方向AT連動フロント提灯」は、前述した2つの特徴を組み合わせたような構造です。

  • 提灯が開いた時: 連動してフロントローラーのスラストが入る (AT連動と同様)
  • フロントATが稼働した時(壁乗り上げ時など): 提灯の開きには影響しない (非連動と同様)

つまり、一方向の動きにだけ連動するギミックです。

実際の動きは以下のポストの動画をご覧ください。

似たようなギミックはいろいろな方が作られているとは思いますが、私が参考にさせていただいたのはMiMo(4)さんの以下のポストです。

実装方法

非連動フロント提灯とフロントATバンパーの間に以下のようなパーツを入れるだけで、提灯からATへの連動を実現しています。フロントバンパーの上部にネジで固定し、2本の角の部分が提灯のアームに沿うように固定しています。

提灯からATへの連動を実現するパーツと取り付け位置

このパーツを取りはずすだけで非連動提灯になるため、コースレイアウトに合わせてすぐにセッティングを変更できます。

片方向連動フロント提灯のメリット

フロントバンパーの乗り上げ時

提灯とATを連動させると、フロントバンパーがコース壁に乗り上げた際に復帰するには、ATバンパーだけでなくフロント提灯自体も持ち上げなければいけません。一方で、非連動提灯では単独で稼働するため、乗り上げ時の復帰がより軽くすばやくなると考えています。

片方向連動提灯は、AT側から提灯への接続がないため、非連動提灯と同様の軽さで復帰できると考えられます。

フロントATの壁への追従性

フロントATの役割は、マシンの姿勢変化に対してバンパーが独立して動き、コース壁への追従性を高めることです。しかし、フロント提灯と完全に連動している(AT連動)場合、提灯ユニットを同時に動かす必要があるため、バンパーの追従性が低下する懸念があります。

その点、片方向連動提灯はAT稼働時にバンパー単体で自由に稼働できるため、非連動提灯と同様の高い壁追従性を発揮できると考えられます。

この2つのメリットに共通するのは、提灯側のマスダンパー重量をATバンパーに"背負わせない"ことができる点です。フロント提灯のマスダンパーのセッティングをジャンプ姿勢の制御や制振性の観点だけに絞ることができるのは大きなメリットです。

スラスト角の入り方

AT連動提灯では、提灯の稼働に対して多少のあそびが設けられていることが多く、そのあそびを使い切った瞬間に、提灯の開きと同じ角度でAT側が稼働し、急激にスラストが入る挙動になりがちです。このような急激なスラスト変化は、フロントが落ちすぎてつんのめるような挙動を誘発するリスクがあります。

私が製作した接続パーツの構造の場合、提灯の開き角に対してスラスト角の増加が緩やかになる設計です。そのため、着地後の衝撃などで提灯が稼働した場合に急激なスラスト変化による過度なフロントの落ち込み(前傾姿勢になりすぎる挙動)を防ぐ効果が見込めます。

フロント提灯の開きとスラスト角の関係のグラフ(イメージ図)

提灯の開きとスラスト角の例

片方向連動フロント提灯のデメリット

現時点で筆者が感じているデメリットはこの1点です。なお、AT側が提灯と連動しないことで稼働が柔らかくなりすぎる場合は、バネの硬さで調整できると考えています。

提灯の開きを小さく制限しづらい

コースレイアウトによっては提灯の開きを小さくしたい場合があります。私の製作したものはスラスト変化が緩やかな設計のため、提灯の開き量が小さいとスラストがほとんど入りません。その結果、開きを意図的に小さく設定するセッティングには向かず、レイアウトによっては調整の難しさを感じます。

まとめ

この1年弱の実戦投入でも、特に不安定な挙動は見られず、今回の大会でもしっかり仕事をこなしてくれました。

前述したようなレイアウトによる調整の難しさは多少ありますが、乗り上げ復帰の早さとマイルドなスラスト変化という点で筆者は有効なギミックだと感じています。一度製作してご自身のマシンで検証してみて、感想をXで教えていただけると嬉しいです。

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