
3月1日に行われた「おもちゃのおかざき」の月例大会(オープンクラス)にて、発売以来セッティングを続けているMEシャーシで準優勝することができました。
MEシャーシでおもちゃのおかざき 3月の大会でオープンクラス準優勝できました。決勝の4周目で飛びましたが、だんだん速度は上げられてきてはいるので、もうちょっとセッティング詰めたいところ。 pic.twitter.com/PZRbgJ98yt
— みや (@mia_0032) 2026年3月2日
今回は、約1年間にわたり私のセッティングの定番となっている「片方向AT連動フロント提灯」について解説します。一言で表すと、提灯からATへの連動はあるが、ATから提灯への連動はないギミックです。
片方向AT連動フロント提灯とは
ミニ四駆のフロント提灯の構成は、現在大きく分けて2つのタイプが主流になっています。ひとつは提灯の開きとフロントローラーのスラスト角を連動させる「AT連動提灯」、もうひとつはフロントATと提灯が独立して稼働する「非連動提灯」です。
「片方向AT連動フロント提灯」は、前述した2つの特徴を組み合わせたような構造です。
- 提灯が開いた時: 連動してフロントローラーのスラストが入る (AT連動と同じ)
- フロントATが稼働した時(壁乗り上げ時など): 提灯の開きには影響しない (非連動と同じ)
つまり、一方向の動きにだけ連動するギミックです。
実際の動きは以下のポストの動画をご覧ください。
AT連動と非連動のフロント提灯、それぞれの特徴を合わせ持つ、片方向連動フロント提灯です。
— みや (@mia_0032) 2026年3月7日
元のアイデアは @emt_eem さんからで、自分の実装方法と、1年近く使ってきた中で感じたメリット・デメリットをブログにまとめました。
↓リプライに記事URLを貼ります。 pic.twitter.com/yc1vBFLPXY
似たようなギミックはいろいろな方が作られているとは思いますが、私が参考にさせていただいたのはMiMo(4)さんの以下のポストです。
未実装放置してた片方向提灯連動がようやく実現された pic.twitter.com/J3De5xDeSh
— MiMo(4) (@emt_eem) 2024年3月27日
実装方法
構造としては、非連動フロント提灯とフロントATバンパーの間に写真のようなパーツを追加するだけで、提灯からATへの連動を実現しています。フロントバンパーの上部にネジで固定し、2本の角のような部分が提灯のアームに沿うように配置します。


このパーツを取りはずすだけで非連動提灯になるため、コースレイアウトに合わせてすぐにセッティングを変更できます。
片方向連動フロント提灯のメリット
フロントバンパーの乗り上げ時
提灯とATを完全に連動させた場合、フロントバンパーがコース壁に乗り上げた際、ATバンパーだけでなく重いフロント提灯ごと持ち上げて復帰することになります。
一方で、非連動提灯ならバンパー単独で稼働するため、乗り上げ時の復帰がより軽くすばやくなります。
片方向連動提灯はAT側からは提灯を持ち上げないため、非連動提灯と同じ軽快なコース復帰が期待できます。
フロントATの壁への追従性
フロントATの役割の一つは、マシンの姿勢変化に対してバンパーが独立して動き、コース壁への追従性を高めることです。
しかし、フロント提灯と完全に連動していると、提灯の重さが足かせとなり、バンパーの追従性が下がってしまうのでは?と考えます。 その点、片方向連動提灯ならAT稼働時にバンパー単体でスムーズに動くため、非連動提灯と変わらない高い壁追従性を発揮してくれます。
この2つのメリットに共通しているのは、提灯側のマスダンパーの重量をATバンパーに「背負わせずに済む」という点です。これにより、フロント提灯のセッティングを「ジャンプ姿勢の制御」や「制振性」の目的だけに絞れるのは、大きな利点になります。
スラスト角の入り方
一般的なAT連動提灯は、提灯の稼働に対して多少のあそびが設けられていることが多く、そのあそびを使い切った瞬間に急激なスラストが入る挙動になりがちです。こうした急激なスラスト変化は、フロントが落ちすぎてつんのめる原因になることがあります。
今回製作した接続パーツの構造では、提灯の開き角に対してスラスト角がゆるやかに増加するように設計しています。そのため、着地などの衝撃で提灯が稼働した際にも、過度なフロントの落ち込み(前傾姿勢になりすぎる挙動)を防いでマイルドに姿勢を制御してくれます。


まとめ
この1年弱の実戦投入でも、特に不安定な挙動は見られず、今回の大会でもしっかり仕事をこなしてくれました。
運用上の注意点として、コースレイアウトに合わせて「提灯の開き幅を意図的に小さく抑えたい」セッティングには不向きな面があります。提灯が大きく開いたときに緩やかにスラストが入る設計のため、開き量が小さいと十分なスラストが得られず、調整の難しさを感じることがあります。
なお、提灯と連動しないことでバンパーの稼働が柔らかくなりすぎる場合は、ATのバネを硬くすることである程度カバーできます。ただし、今の構造のままだと同時にフロント提灯の動きまで硬くなってしまい、制振性が落ちるジレンマがあります。
「提灯の制振性は維持しつつ、バンパーの動きだけを硬くしたい」となると、今後のアップデートとして吊り下げ式ATを検討するのも面白そうです。吊り下げ式にして下側のバネを柔らかく、上側のバネを硬くセッティングすれば、提灯とバンパーの稼働テンションを独立して調整できそうです。
そうした調整のシビアな面はありますが、「乗り上げ復帰の早さ」と「マイルドなスラスト変化」の恩恵は大きく、個人的には良いギミックだと感じています。ぜひ一度製作してご自身のマシンで検証してみて、感想をXで教えていただけると嬉しいです。