Scan-Speak Discoveryシリーズ(ウーファー15W/8434G00 + ツィーターD2608/913000)で組んだ、真っ白な15cm 2wayバスレフ型のブックシェルフスピーカー。

VituixCADを使って測定データからクロスオーバーネットワークを設計し、推定Preference Rating 6.0を目標に仕上げた作品です。
⚫ 過去作
参考作例(過去作)です。基板・図面の頒布はしていません。
初めて本格的に設計した作品で、頒布用の図面・データまで整えきれていないためです。設計・測定を参考にしていただく位置づけです。
コンセプト / 意匠
- シリーズ名「Snowy Cotinga(ユキカザリドリ)」の通り、真っ白なカラーのブックシェルフ。バターミルクペイント白+ウレタントップコートで仕上げています。
- 初めて VituixCAD を用いて、定在波・ディフラクション・クロスオーバーネットワーク・Preference Ratingまで一通りシミュレーションして設計した作品です。
- 近距離での試聴を前提に、傾斜は付けず軸を振って聴く特性です。
- ミニチュアなトールボーイ風のプロポーションに、アルミ(黒アルマイト)の脚を装着。白と黒のコントラストを意匠の軸にしています。

完成スペック & ユニット構成
完成スペック
| 形式 | 2wayバスレフ型(フロントポート) |
|---|---|
| F6(設計目標) | 約52Hz |
| ポートチューニング周波数 | 58Hz |
| クロスオーバー周波数 | 3kHz(ターゲットスロープLR4) |
| 推定Preference Rating | 6.15(軸上・標準式)/ 6.75(15°振り・カスタム式) |
| 外形寸法(W×H×D) | 約210×420×195mm(脚を除く) |
ユニット構成
| ウーファー | Scan-Speak Discovery 15W/8434G00 |
|---|---|
| ツィーター | Scan-Speak Discovery D2608/913000 |
エンクロージャー
- 内容積:約8.5L
- 板厚 / 材:18mm MDF(バッフルは15mm + 5.5mmの2枚重ね、サブバッフルでユニットをフラッシュマウント)
- 補強:日の字型の補強板1枚 + ターミナル部の追加補強
- エッジ処理:左右15mm、上下は3mmの角丸め(後工程でバッフル上部の角をさらに落としてエッジディフラクションを低減)
- ポート:内径28mm / 長さ40mm、両端フレア(フロント配置、チューニング58Hz)
- 吸音材:ホワイトキューオン / ニードルフェルト / サーモウールを併用。ウーファー周辺はサーモウール、ポート周辺はホワイトキューオンを多めに充填し、ポート出力への中音域の漏れを抑制。
- メンテナンス:底板を着脱式とし、ネットワークのメンテナンスとスパイク / 脚の取り付けに対応
クロスオーバーネットワーク
最終回路(改良ver.2)の構成は以下のとおりです。

- ウーファー側:2次ローパスをベースに、バッフルステップ補正のためコイルを分割(片側に抵抗を並列接続)。高域のブレイクアップ対策として8.5kHz付近を狙ったディッピングフィルターを配置。
- ツィーター側:3次ハイパス + アッテネータ + インピーダンス補正回路
- クロスオーバー:3kHz(DIが分離し始める2.5〜3.5kHzを避ける形で選定)
- 位相整合:Reverse Nullが出ることを確認済み

設計の試行錯誤(4コイル版で生じた磁束干渉・D級アンプでのショート問題とその解消など)は製作記を参照してください。
測定結果

- 結果の考察 → ネットワーク・ポート改良後の最終測定(製作記)
- 各ドライバーの実測(インピーダンス、Near/Far Field測定)は下記の製作記シリーズに掲載しています。
試聴メモ
試聴メモ
※主観です。
- 低音から高音まで満遍なく出る、バランスの良いワイドレンジ。
- 音色は明るく、キンキンまではいかないがキラキラ感があり、金属楽器に美しさを感じる。
- 低音のアタックは強すぎず、どちらかというと優しい鳴り方。
- 過去に製作した2wayスピーカーよりもワイドレンジで満足度の高い仕上がり。
Listening Windowでの結果(図中SPL緑線)では50Hz〜22kHzの間で±2dB以内におおむね収まっています。